STRADABICYCLES -ストラーダバイシクルズ-

ツアーツーリングフォト&ライド注目のレポート

全店:キャノンデールSLATEで行く嶺南・湖北の旧街道フォトライド〜非日常の旅<2日目>〜

ストラーダバイシクルズのオーナー井上による、キャノンデールジャパンの社員の皆さんをお連れしての旧街道フォトライド2日目。

前日の旅の疲れからか、それとも単に飲み過ぎか・・・・。全員ぐっすりと眠り、朝まで誰一人目を覚ましませんでした。

 

(フォトレポートなので写真が多めです)

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宿の窓からは爽やかな朝日が・・・。どうやら昨日とうって変わって晴れ。でもさすがに山里だけあって朝はかなりの冷え込み。さっそく朝食です。心づくしの御膳をいただいて旅支度。出発前には女将から特別に栄養ドリンクをいただきました。ありがたい・・・。

 

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今回泊まらせていただいたのは、木之本杉野にある「長治庵」さん。杉野地区の山間の集落の中にあるただ一軒の旅館で、270年もの間続いている歴史ある旅館です。茅葺き屋根の情緒ある佇まいに、女将さんをはじめ宿の皆さんの心温まるおもてなし。なぜか懐かしさを感じてしまう人情味溢れた素晴らしい宿です。

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出発前に女将さんに御一緒いただいてみんなで満面の笑顔の記念撮影。一期一会、次の瞬間にはここを立ち去っていく・・・・そんな儚さも旅の大切な要素なのかもしれません(ちょっとクサい??)

さて、いよいよ2日目の出発。杉野の宿を出てから昨日のスタート地点余呉まで下ります。そこからは稲刈りの終わった田んぼが続く農村地帯をひたすら登って行きます。時速10キロ台後半での走行ですが、ツアー中は、スピード、ケイデンス、パワー、トレーニング・・・そういったことを忘れて自分や自転車から周りの風景に興味を移してくださいとお願いしていましたので、誰も遅いだの、早くいけだの不満を言う人はいません。

それより皆さんのワクワク感がガイドしている私の背中にヒシヒシと伝わって来ます・・・・。かなりのプレッシャーです。

クルマ1台がやっと通れるぐらいの曲がりくねった上り坂を行くと、本日1つ目の目的地が現れます。

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「杉本隧道」・・・大正時代に穿たれた幅2メートルほどの狭いトンネルで、300メートルほどの距離なのですが、反対側が少し下がっているために見通しがなく、暗くぼんやりとした照明と湿気を含んだ空気のせいで、独特の雰囲気を持っているトンネルです。もともとは煉瓦造りだったようですが、長い年月とともに崩落などが起こり、それをコンクリートや鉄のブレースなどで補強している様がまた「異様」であり、トンネルを進む間にそれら構造物がどんどん変化して行く様子を見ることができます。かといって誰も通らない打捨てたれた隧道なのかと言うと、決してそうではなく、割とひっきりなしにクルマが通ります。どうやら杉本地区と余呉地区をつなぐ生活道路になっているようです。

みなさんその異様な風景に驚嘆の声、でもフォトライドなので思い思いに写真を撮り始めました。ひとしきり記念撮影した後は今回の相棒であるキャノンデールのLEFTYサスペンション搭載ロードバイク「SLATE」を主題にしての撮影。

普通のロードとは違い、LEFTYサスペンション、太いタイヤ、ディスクブレーキ・・・このようなおどろおどろしいシチュエーションではSLATEはかなり頼もしく見えます。旅の相棒として強い味方になるのかもしれませんね。

 

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幅2メートルの狭窄感、仄暗い照明、ところどころ濡れている路面、じっとりした湿気・・・・出口の明かりが見えると自然とスピードが上がりました。

 

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トンネルを出られた安堵感と、もう一度Uターンして見たい好奇心とが交錯します。

 

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一本で幾様にも表情を変える杉本隧道。

旅はいよいよ最終目的地へ。

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国道303号線からダブルトラックのオフロードを走ると現れる「土倉鉱山跡」。大正、昭和初期のコンクリートの遺物が無残に晒され見るものを圧倒しています。造作物の一つ一つが人工的なのですがどんな目的で作られたのかはわかりません。一体なんの施設なのでしょうか?乏しい知識では推し量ることはできません。おおよそ自然とは相容れない形状のコンクリート建造物。ところどころ崩壊して鉄筋がむき出しになっていたり、内部の砂利がこぼれ落ちていたりして、さらには緑にのみ込まれようとしている・・・。

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土倉鉱山は明治時代に開山され昭和40年代に廃坑となった鉱山で、鉛や銅の採掘が盛んだったそうです。この土倉の廃集落には鉱山の周りに従事者とその家族が約2000名も住んでいたらしく、そこには映画館や集会所、商店もたくさんあったそう。しかし現在はただの一軒も住居跡すらもなく、ただこの鉱山施設が異様な様で残っているだけです。鉱山の閉山とともに街が一つ消滅してしまったのです・・・。

長崎の軍艦島もそうですが、日本経済を担った施設が見る影もなく打捨てられている姿を見ると産業化の儚さや脆さを否応無しに感じさせられます。

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言葉なく所在なく歩く皆さん。この廃墟を見るのが今回のツアーの目的の一つだったのですが、いかがだったでしょうか? それぞれ感慨深げに遺構を見ておられました。

 

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いろいろと考えながつつ遺構の前で記念撮影。心なしかシリアスな絵になりましたね。

 

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さて土倉鉱山を見た後はジープロードを山に向かって全開走行!解き放たれたように走り出します。長大なダブルトラックでのツーリングなどは日本ではできませんが、その代わりめまぐるしく変わる路面状況を楽しむことができます。SLATEなら本当に道を選ばずにどこまでも走っていけそうです。

ところで宿の女将さんが「最近クマが出没しているので気をつけて」と言っていましたが・・・・(汗)

 

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土倉鉱山を後にし、脇往還(脇街道)を一気に下り北国街道木之本宿へ到着。本日の到着地です。何やらお祭りが開かれ縁日が出ていました。全国の超有名なお祭りもいいですが、小さな集落の地元のお祭りが大好きです。派手な山車や神輿、イベントなどは無いささやかで素朴なお祭り。そんな中をサイクルウェアに身を包んで歩く我々はちょっと異質な存在でしたが(笑)

 

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そして木之本といえば最近はコレらしいです。つるやさんのサラダパン。お漬物がコッペパンに挟んであります。なぜだかとっても美味しい。あまりにお腹が減っていたので私も写真を撮るのを忘れていました。(これは前回撮影したもの)

 

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素朴なグルメを食した後は、木之本宿に470年以上続く造り酒屋「冨田酒造」さんへ。戦国時代の賤が岳の合戦で武功を立てた七人の若武者にちなんだ「七本槍」と言う清酒が有名です。江戸時代、徳川幕府によって各地に街道が整備されました。旅の目安としての一里塚や伝馬制度、そして宿駅です。各宿場町には皇族や大名のみが宿泊できる「本陣」や一般庶民が宿泊した「旅籠」「木賃宿」がありました。そうした宿泊施設にお酒を供給したのがこのような造り酒屋です。ですから各地に点在する有名な酒造会社は元々は宿場町にあったと言うケースが多いようです。冨田酒造さんもそうした造り酒屋さんなのでしょう。

造り酒屋の象徴である杉玉が飾られていました。年に一度作り変えるそうですが、最初は緑だった杉の球が月を経るごとに変色していき、こんな色になった頃が熟成の目安になるそうで、これを見た人たちがお酒を買いにくると言う仕組みになっていたそうです。

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素敵な女性店員の方がおられたのでお声がけをして記念撮影させてもらいました。ちょっと照れ気味(笑)でも旅の疲れも吹っ飛びますね。杉玉の話や200年以上経っている建物の説明をしていただきました。とてもいい雰囲気のお店でした。お酒以外にも酒粕やアメ、アイスクリームやカステラなども製造販売されておられ、自転車であることも忘れ思わずたくさん買い物をしてしまいました。

 

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甘酒を飲んでほっこり。もちろんノンアルコールです。

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非日常と銘打ってスタートした旅も終了。出発地点にまで戻った時はもはや夕暮れ。ほんの30キロ程度しか走っていないにも関わらず心地よい疲労感がありました。

普段では感じられないスタイルのライド、ご同行いただいた皆さまいかがだったでしょうか?

今回の旅のルートや目的地は、決して晴れがましいものではありません。◯◯一周とかみんながこぞって訪れる土地でもなく、派手なレース会場でもありません、獲得標高◯◯◯◯メートルの峠もないしグルメライドとかサイクルウェア着て楽しむスウィーツとかもありません。生活道路になっている旧街道、素朴な宿、お祭り・・・・むしろふっと周囲を見渡せば存在する、比較的身近のものばかりです。そんな中に潜んでいる「非日常」を探し出す旅だったのではないかと思います。

長いレポートで恐縮でした。ご覧いただいた皆様こんな旅でよろしければぜひご一緒させていただきたいと思います!!!

 

今回の旅の写真はこちら↓↓↓

Cannondale ride Kohoku


今回お世話になった方々

・長治庵(ちょうじあん)

滋賀県長浜市木之本町杉野2702

http://chojian.com

 

・冨田酒造有限会社<清酒七本槍醸造元>

滋賀県長浜市木之本町木之本1107

http://www.7yari.co.jp

 

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