2012年7月アーカイブ

全日本を終え、約1ヶ月ほどのインターバルを挟んで迎えた久々のJシリーズ。

途中、木島平J2やニセコJ1の2戦には不出場だった為、相当にポイントは厳しい状態。
朽木でのDNFと全日本のポイントが付かない為、現時点でのランキングは58位。エリート残留ギリギリのラインに居る状態。
焦りは確かにあるが、自分の力を全て出せば結果は自ずと出てくると信じ、こつこつとトレーニングを行って当日を迎えた。

日々のトレーニングで気をつけた事は「無理をせず、無理させる時には目いっぱいやる」という事。
加齢による体力低下や免疫力低下は無視できないレベルまで来ている。
1年前と同じ内容のボリュームではオーバーワークに嵌るケースもあるので、超回復を前提としたトレーニング内容に切り替え、週一回のトレーニング時間に完全集中するようにした。

絶対的な練習時間は少ないと思うが、それを内容で凌駕する。



レース前日の試走。
前日の雨を含んだ路面は滑りやすく、一瞬のスキが怪我に繋がる。

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Photo By 巨匠佐野大先生

完全なドライコンディションだった全日本のイメージで下りを攻める。前輪が滑る。そのまま崖下の切株へダイビング・・・
大腿骨の付け根を強打し、息ができない程のダメージ。

徹底的にアイシングして患部を冷やすが、痛みは引かない。
脚を20cm上げるだけで激痛が走る。
ペダリングで踏み込む時よりも、バイクへの乗り降りが厳しい。

完全に自分の不注意。
今後のレースや仕事を考えると走らない選択肢もある。
走るか走らないかは、スタート直前まで悩むことにして、レース当日を待った。



レース当日、天候は晴れ。
しかし、前夜に降った雨で路面は所々マッドコンディション。

脚は依然として痛みが引かない。
とりあえず出てみるが、正直、どこまで走れるかわからない。
スタートして痛みを感じる場合はその時点で辞める事として、召集へ向かった。

スタート位置は52番手。
後ろには10名も選手が居ない状態。
仕方が無い。コツコツと上げていく。

天候も回復し、風も無く湿度を含んだ熱が身体全体を覆う暑さの中、スタートのピストルが鳴った。

スタートではできるだけ重いギアにして前へ前へとバイクを捻じ込む。
ラインも上手くハマり一気に20番手くらいまで上げる事ができた。
「OK!ここから一気に・・・!」

と思った瞬間、左から選手が倒れてくる。
直ぐ前、中央部分で3、4名が絡む落車が発生。
これによりコース外まで押し出され、完全にストップ。
どうにか復帰した時には40番手くらいまで下がってしまう。

この落車により先頭20名とは一気に大きな差がつく。
焦っても仕方が無い。
下りでは前に合わせ、登りではインターバルが掛からないようじわじわと一人ひとりを抜いていく。
脚の痛みは感じない。それよりも前へ進む事、苦しみを感じる事が楽しくて仕方が無かった。集中していた。

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Photo By 巨匠佐野大先生

1周目を終了し、順位を確認すると20番手後方まで上がった。身体は動いている。
しかし、暑い。
風を感じない森の中のヒルクライムでは、とにかく水をこまめにこまめに摂った。
冷静に冷静に、淡々と攣らないように、負荷を掛けすぎないように、オーバーヒートしないように。

3周回ほどを過ぎ、15位くらいのパックまで上がってきた。
ああ、戻ってきた。この場所だ。ここから先に行きたかったんだ。

得意な所で仕掛ける。前へ出る。直ぐに後ろにプレッシャーが掛かる。後ろに下がる。
これの繰り返し。物凄く、楽しい。
自分の限界で戦える。物凄く、楽しい。

練習量の少なさから来る不安、前日の怪我の不安は全て無視する。
今は好敵手との、尊敬できる選手たちとの殴り合いのような戦いに没頭する。

結果、完走はできず。
-1LAPの18位で終了。



少しずつだけど、戻って来れたような気がした。
しかし、もっと強い選手、速い選手も不在なレースでのリザルトで満足してちゃいけない。

走らせていただける環境で、走る事が大切な事になったこの環境で、自分なりにもっともっと成長したい。
次戦は1ヶ月半ほどのインターバルが空く。この期間で何ができるのか、何を変えられるのか?

「壁を越えるには、もっと前へ進むには」

自問自答しながら残された時間を楽しもうと思う。