STRADABICYCLES -ストラーダバイシクルズ-

ワイドリム&エグザリット並みのブレーキング〜MAVIC COSMIC CARBON PRO SL〜

BY TSUYOSHI UENO

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世の中には数多くのホイールブランドが存在しますが、ストラーダバイシクルズがイチオシのブランド、MAVICから新たに登場した「COSMIC PRO CARBON」に早速、テストライドしてきました!

完成車に付いてくるホイールを交換するだけで、予想上にバイクが「走る」ように感じた事のある方って多いのではないでしょうか?

スポーツバイクの性能において、非常に重要なパーツである「ホイール」
逆に言うと、どんなに良いフレームであったとしても、ホイールが「・・・」だったらバイクの持つ性能をフルに発揮する事はできません。

より快適に、より速く、よいスムーズに走りたいなら、ホイールにはこだわりたい所ですよね!?

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新登場した「COSMIC CARBON PRO SL」は、その名の通りカーボンホイールのフラッグシップとも言えるモデルです。

カーボンホイールのネックとも言えるのが「ブレーキング性能の低さ」、そして「耐久性」の2点。
ヨーロッパ最大規模のロングライドイベント「エタップ・ド・ツール」では、余りに過酷で長い下り坂の為にカーボンリムが膨張し、破断してしまうメーカーが多かったとの事です。

ツールドフランス等を代表する現代のロードレースは「長時間、長距離」が基本。それら本場のレースにおいて何よりも重要なのは「壊れない事」なんですね。
皆さんが使われるような日常のライディングにおいてもそうですよね?いくら軽くてもすぐに壊れてしまう機材では安心してロングライドやイベントに参加する事もできませんよね?

だからこそ、この「COSMIC CARBON PRO SL」が開発時に重視したのは「耐久性」と言う事です。

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チューブからの「内圧」、タイヤからの「外圧」、そしてブレーキからの「ブレーキ圧」が掛かるリム帯の耐久性は、カーボンリムの避けて通れない問題点です。
その課題に対し、MAVICは3000本もの編み方で構成される「3Kカーボンファイバー」と縦方向のみで構成される「ユニディクショナルカーボンファイバー」を組み合わせる事で最高の「バランス」のパターンを作成。
特に重要な「ブレーキ圧」に対する解決策として、ブレーキが当たるリム面のみにレーザーで焼き付けを行う「iTgMax」という新たなテクノロジーで解決!
カーボンを直接焼き付ける事により、ストッピングパワーも向上し、ウェット路面でもブレーキ性能がアップしているとの事。
もちろん、MAVICのみがパテントを持つ、MAVICだけのテクノロジーです。

これらのテクノロジーにより「耐久性」そして、「ブレーキング性能」というカーボンホイールにとってネックとなる要素を取り除く事に成功した「COSMIC CARBON PRO SL」
それでは実際にライディングしてみましょう!

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まず、走り出してすぐに感じるのが「掛かりの良さ」でした。
どんな速度粋からでも踏み込めば加速に繋がる感じとでも言いましょうか。
これは、新たに導入されたハブのラチェットシステム「INSTANT DRIVE 360」によるものが大きいと思います。

※「INSTANT DRIVE 360」についての詳細は近日中にレビューコーナーでご紹介いたします。お楽しみに!!

「どんな速度粋からでも加速する」という感覚は、絶妙なリムの高さもその一端を担うのでしょう。
40mmという「高すぎず、低すぎない」絶妙な高さは、平坦路での高速巡航はもちろん、ヒルクライムにおいてもバイクを前へ前へと進めてくれます。MAVICの前のモデル「COSMIC CARBON 40」も尖った性能を持っていましたが、このホイールはそれ以上!リム部分の軽量化も果たしているので、加速感はさらに強くなっていました。

リム部分の金属パーツを廃したのにも関わらず、コーナリングではCOSMIC CARBON 40を凌ぐ剛性感。クリテリウム好きの私にとっては最強のウェポンになるかも!

そして、今回の目玉である「ブレーキング性能」ですが、一言で言うと「カーボンホイールのエグザリット」でした。
MAVICのアルミホイールテクノロジーであるエグザリットのように、鋭く、そしてコントロールしやすいブレーキング性能は、やはりリムに施された「iTgMax」テクノロジーによるものが大きいように感じます。

「カーボンだから止まらない」というイメージは、この「COSMIC CARBON PRO SL 」では最早、全く当てはまらないと言い切れます!

さらに、ワイド化されたリムによってタイヤの接地面積が大きくなり、ブレーキング性能と相まって、下りでの安定感が非常に増したイメージでした。
安心してコーナーに突っ込めるので、下りが楽しく、安全に走れるようになれると思います。
これで次のレースは優勝を目指せますねッ!(笑)

前後ペア重量「1450g」とスペック上は決して軽いホイールではありませんが、「乗って軽い」をモットーとするMAVICらしく、ライドしてみると驚くくらい走るホイールでした。

世の中には軽量ホイールと呼ばれるものが多数存在します。ただし「軽さ」と「剛性」はある意味トレードオフです。MAVICは伝統的に「軽い」だけのホイールは決して作りません。「重量」「剛性」「耐久性」のトータルバランスを重要視しています。ですからカタログ数値だけで見ると、もっと軽いホイールブランドはいっぱいあります。でも実際に乗ってみると軽いのに加速感がイマイチだったり、コーナーで剛性が感じられず怖い思いをしたり・・・・。MAVICを選ぶ=トータル性能を選ぶことになり、「本当の意味での走るホイール」を選ぶことになります。どんなシチュエーションでも性能を発揮してくれるホイールとして強い味方になってくれると思います。

この驚きを多くの方に知っていただきたいので、当店では「COSMIC CARBON PRO SL」の試乗ホイールをご用意しました!
何より、このホイールに乗れるのを一番喜んでいるのはウチのスタッフだったりするのですが・・・(笑)
是非、あなたのバイクで、このホイールのパワーを体感してみてくださいね!

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TSUYOSHI UENO
上野 剛志

初めての方にも優しく丁寧に接客することがモットー。
統括店長という職責からスタッフ間の調整役としての役割りが多い。
元アパレル業界での経験を活かし、サイクルウェアの着こなしやレイヤーのアドバイスもできる。
メカに対する探究心も深く、テックパートの責任者としても日夜研究を続けている。
ロードレース、とりわけ日本のJプロツアーのレースがとにかく好き。
自身もホビーレースで勝利することが目標。