STRADABICYCLES -ストラーダバイシクルズ-

従来規格から脱皮したブランニューXTR登場!〜SHIMANO XTR M9100 series

BY HISASHI INOUE

待望の1×12Speedを引っさげ、New XTR M9100 Seriesがリリースされ、テストライドしてまいりました。

前回のXTR Di2以来のニューコンポのローンチプログラムでワクワクです。

会場はシマノバイカーズフェスティバルの開催を明日に控えた富士見パノラマスキー場です。今回は激暑ということもありプレゼンテーションも目白押しだったのでわずか15分ほどのライドでしたが、新型XTRの実力を少し垣間見ることができました。

トレンドとなったフロントシングルのシンプルなフォルム

表面上でまず目立つのは12Speed化されワイド化されたスプロケットですね。昔の3×8Speedなどとは隔世の感のある1×12Speedのフォルム。それもそのはず、リアスプロケットは10−51T。

最大ギアに入れた時はこんな感じです。

最大ギアでも余裕のある設計、それを支える13Tプーリーを備えたShadowタイプのリアメカ

気になる変速性能ですが、チェーンを新規格の「HYPERGRIDE+」としたこと、リアディレイラーのプーリーを13Tと大型化したこと、「sてPSそしてチェーンの暴れを抑えるスタビライザーの効果で、ものすごくスムーズな変速。なんだか呆気ない変速感。

大ギアへゴリって持ち上げる感覚も皆無。低速で激坂の登りの変速で「あっ!こじりすぎかな??」って思って脚の力を抜き気味にすることってありませんか?

それがほとんど無いんです。安心して「ゴリっ!」が出来るんです!(ゴリっ、そのものは感じませんのでご安心ください)

新設計の「HYPERGRIDA+」チェーンは来るべき12Speed時代を完全に保証する仕上がり

秘密はなんでも12Speedに備え新規格となった「HYPERGRIDE+」チェーンにあるようで、チェーンプレート内面を3Dに加工し、チェーンリングやスプロケットの当たり面を立体的に面積増加させているようで、肉薄化しても弱さを感じさせないスペシャルな加工を施しているようです。そのおかげで変速の開始から終了までの時間が従来の3分の1(!)まで減少させており、それが呆気ない変速感+安心できるシフトフィールに繋がっているようです。

極め付けは全く新しいフリーハブ構造「SILENCE」クラッチ機構。従来の爪が引っかかるラッチ式とは違い、駆動時にはリング状のローラーの細かな歯が噛み合い、フリー駆動時には自動的にハブ側のローラーが後退し、完全に抵抗を無くすというスペシャルな構造。爪式では無いのでタイムラグなく駆動がかかるので登りでのトラクションの良さが脚から伝わって来るのです!

構造を見せてもらいましたがすごいシステムです。

クランクもアーム部分を外すことができ、手軽にギア歯数をチェンジできます。仕上がりもマニア垂涎モノでは無いでしょうか?


ブレーキも細かなスペックアップがいっぱい。もはや敵なしのディスクブレーキ。

ブレーキも取り付けマウントの位置が変更され、よりシフトレバーに自然にアクセスできるようになっています。ブレーキフィールはもちろんXTR!!ダメなところはありません!(笑)

試したのはクロスカントリー用の2ポッドですが、初動からフルブレーキングまでなんの不満も無し。オールマウンテン用に4ポッドもラインナップされているので、そちらもいつか試してみたいですね。

アルミニウム材をサンドした複合素材のディスクローター。

ロードバイクのディスク化に伴い、さらなるパッドコンタクトフィールの改善が図られているディスクブレーキ。早速そのテクノロジーを取り入れてきました。ディスクブレーキに関しては要素的なものはマウンテンバイク用コンポーネントからロードに流れてきているのですが、それが逆に作用しているというのが興味深いところです。

まあ細かいことはさて置いてカッコイイ!!

他にもスーパースペックを伺わせるポイントがたくさん盛り込まれています。シフトレバーは本当にストレスフリー。よっこいしょ!なんてレバーを押し込むなんてことは無くなりました。

シフトフィールの要、シフトレバー

またハンドル左側にはドロッパーシートポストのコマンドレバーがラインナップされ、統一したフィーリングでストレスなくバイクをコントロールできるようになっています。

とにかく図抜けた性能を持つコンポーネントであることはオッサンライダーの私でも感じ取ることができました。外観もXTRだけに許された輝くグレーに統一され、ロードコンポと言っても過言でない美しい仕上がり。XTRの常なのですが、なんだか傷つけるのが勿体無い仕上げ。

しかしこれをガンガンとオフロードで使いまくるのが正しい姿なのです。

ぜひ世界最高のマウンテンバイク用コンポーネントのフィールをお楽しみください!
ストラーダバイシクルズはもともとマウンテンバイクが盛んなショップです。ここ数年のロードバイクブームでなかなかイベント開催などができておりませんでしたが、原点回帰。今年よりマウンテンバイクイベントの実施に注力しております!New XTRとともにストラーダバイシクルズにもご注目をお願いします!


番外編

シマノ製のユニット「STEPS」を搭載したe-MountainBike をテストしてきました。写真のバイクはクローズドコース用で一般販売されない欧州仕様のスペック。すなわちフルパワースペックだったのですが、コレがすごい!どのぐらい凄いって開いた口が塞がらないぐらい!

詳しくはご来店を!お話しさせていただきます!(笑)

 

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HISASHI INOUE
井上 寿

幼少の頃より父親の仕事の関係で自転車の組み立てを行う。高校生の頃よりツーリングにハマり、大学生からトライアスロンに目覚め競技を始める。
電機メーカーで12年勤務したあと2001年、念願のスポーツバイクショップを開店(大津市:6坪ほどの小さな店舗だった)。
ロードバイク、マウンテンバイク、トラック競技が好きで、滋賀県の国体チームのメカニックを6年務めた。
2008年からはJALパックのハワイツアーのメカニックを務めている。
2011年現在の草津市に移転拡大。2013年に京都市左京区に「ストラーダバイシクルズ京都」をオープン。
それを機に若い頃に熱中していたトライアスロンに再チャレンジ。2015年に29年ぶりにアイアンマンレースを完走。
以来、遅いながらもトライアスロンを楽しんでいる。また写真が好きで、自転車と写真を組み合わせた「フォト&ライド」を開催。
仕事を忘れてお客様と一緒に遊んでいる。