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アルミバイク史に残る新たな伝説~ CANNONDALE CAAD13 ~

BY TSUYOSHI UENO

「カーボンキラー」として、あらゆるブランドのベンチマークとなる「アルミフレームの最高峰」が満を持してバージョンアップし、「CAAD13」として進化しました。

「13」
欧米各国では”忌み嫌われる数値”として避けられる数値でありますが、キャノンデールにとっては意味のある数字でもあります。

「SIX13」というバイクをご存じでしょうか?その昔、アルミ全盛の時代にキャノンデールが生み出したアルミとカーボンのハイブリットバイク。その「13」という数値こそ、「元素記号でのアルミニウム」を意味する数値なのです。

そんなアルミ自体を示す「13」を名に持つバイクです。目指したのは「地球上で最も速くもっともスムーズでベストなハンドリングのアルミバイク」

そこで徹底的に磨かれたのが、アルミの弱点と言える、
・重量
・乗り心地
・エアロ
の3つのポイントでした。

まず「重量」ですが、フレームセット重量で「1158g」を実現。
「ん?重い?」と思われる方もおられるかもしれませんが、いわゆる競合他社のアルミフレームで「約1400g」という事を考えると十分に軽い部類に入ります。
そんな「軽さ」を実現するのが徹底的にこだわった使用するアルミ素材。
「6069番」というCAAD12やCAAD13だけで使用される特別なアルミ素材を使用する事で他ブランドからのアドバンテージを保ちます。(ちなみに他ブランドは「7000番台」を使用。違いはCAAD13の「6069番」と比べると「重く、加工が簡単で、耐久性が低い」と言う事です。)

そして「乗り心地」に関しては、新しく生まれ変わったSUPERSIX EVOと全く同じジオメトリ、テクノロジーを採用している事でクリアしています。
特にKNOTテクノロジーを投入したシートクランプが重要との事。
いわゆるシートクランプが内蔵される形状はカーボンバイクでは他社モデルでも採用しているオーソドックスなものですが、”アルミバイクではCAAD13以外は採用していない”との事。確かに言われてみればそうですね。
このシートクランプが内蔵される形状は、非常に複雑な構造をしており、設計に自由度の高いカーボンなら容易くとも、アルミでは非常に製造が難しいとの事です。この内蔵シートクランプによる恩恵はライドして確かめてみたいところです。

最後に「エアロ」ですが、SUPERSIX EVOのレビューでも記載している通り、ロードバイクにおいてエアロダイナミクスは非常に重要な要素。
前述の通り、新しいCAAD13にはNEW SUPERSIX EVOで採用されたエアロダイナミクスと全く同じテクノロジーが投入されています。つまり、最強のエアロダイナミクスを持った、純然たる”アルミ”ロードバイク、それがCAAD13と言えるのでしょう。

発売発表前からUCIの申請リストがリークされ、世界中で話題となったほど注目度の高い「CAAD13」をロードバイクマイスターのスタッフ上野がじっくりとライドし、レビューいたします!


まずは「アルミ教」へようこそ!!
カーボンフレーム全盛のこの時代にあえて上質なアルミフレームを創出し、アルミフレームへの回帰を促す「ALUMINATI」

「ALUMINATI」の御神体とも呼ぶべき究極のアルミバイクが登場しました。

CAAD13に先立って公開されたカーボンバイクのSUPERSIX EVO。それと同系統のピュアレーシングモデルであるCAADシリーズのモデルチェンジは、それから2週間後に正式発表されましたね。

かつてアルミバイクを所有しながらカーボンバイクとの性能差に愕然とし、すぐに手放してしまった私にとって、アルミバイクというカテゴリーは、実はそれほど興味を示しませんでした。

なぜなら、カーボンバイクと比較した際に、絶対に越えられない壁がアルミバイクにはあるからです。

それが「乗り心地」であり、成型の自由度の差から来る「形状の制約」であり、決定的な「重量差」です。それらの改善に取り組むメーカーは少なくありませんが、どれもそれらを完璧に満たすことは出来ていないのが現状です。

そんな中に登場したCAAD13は最新のSUPERSIX EVOと瓜二つのフレーム形状。

アルミでありながら細身でエアロ、複雑なチューブ成型が行われ、内臓シートクランプも採用。そして「アルミ=キャノンデール」と言われるほど、絶対のプライドと情熱を持つキャノンデールですから、重量には妥協しないでしょう。

・・・これはひょっとしたら期待できるのでは?

プレゼンテーションでCAAD13の商品説明を受けた後、早速試乗してみました。試乗バイクは45mmハイトのセミディープリムを装備しています。ちなみに、完成車では全てのグレードで28cのタイヤを装備し、ディスクブレーキでは最大30mmのタイヤを装備できるクリアランスを備えているそうです。シャンパンゴールドのカラーもこれまでのキャノンデールにないテイストで、ペイントにも強いこだわりが見えますね。ワクワクしながら、自分のサイズ、サドル高に設定してライドに繰り出します。

ビンディングを嵌め、ひと踏みした瞬間から、「ただのアルミバイクではない」ことをひしひしと感じさせます。重量以上に、とにかくスムーズで軽やかに加速します。

試乗コース中にはアスファルトがひび割れ、少し・・・いや、かなり路面が悪いところも。そこをあえて避けずに通過してみたところ・・・今、自身が所有する「カーボンバイク+チューブレスタイヤ」をもあっさりと上回る快適性に、思わず笑みが。エンデュランスロードの必要性を根底から覆しかねないほどの抜群の振動吸収を、アルミバイクが実現していることに衝撃を受けました。

アルミバイクという先入観がなければカーボンバイクと間違えるほどに「振動吸収性」があり、他社には追従できない、これこそが世界最高峰のアルミたる所以でしょうか。

エアロロードらしい速度維持のしやすさも垣間見える下り基調の平地。カーボンバイクと錯覚するほどのノビの良さは、並のカーボンバイクでは敵わないでしょう。アルミでは絶対に届かない領域だと思っていた私の常識を、簡単に覆してくれました。

そしてキャノンデールを語る上で忘れてはならないのが、キレの良いハンドリング。かつてないほどに安定し、それでいてキレ味鋭いフィーリングには心を打たれるものがありました。とにかく楽しく、いつまでも走っていたいと思わせるのは、歴代のアルミバイクの中でも一番かもしれませんね。

まとめると、アルミでこんなに快適で速いバイクが作れることに驚きが隠せません。商品説明の通り、内蔵されたシートクランプがあらゆる性能に大きく貢献しているのは疑う余地もないでしょう。SUPERSIX EVO同様、見直された各チューブ形状もエアロに剛性に、しっかりと貢献しているのが覗えます。

キャノンデールだから辿り着けた、そう思わせるほどのアルミバイク、CAAD13。

死角のない走りに、その高級感ある佇まいに、きっと皆さんも欲しくなってしまうはずです。
さぁ、キャノンデールの本気のアルミバイク、CAAD13を見て、乗って、是非体感してください。

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TSUYOSHI UENO
上野 剛志

初めての方にも優しく丁寧に接客することがモットー。
副店長という職責からスタッフ間の調整役としての役割りが多い。
元アパレル業界での経験を活かし、サイクルウェアの着こなしやレイヤーのアドバイスもできる。
メカに対する探究心も深く、テックパートの責任者としても日夜研究を続けている。
ロードレース、とりわけ日本のJプロツアーのレースがとにかく好き。
自身もホビーレースで勝利することが目標。