STRADABICYCLES -ストラーダバイシクルズ-

ストアイベントツーリングメンバーズイベント注目のレポート

テンチョー井上アテンド「旧街道グラベルロードツアー」パイロットイベント


弊社オーナーのテンチョー井上が撮影・レポートを書いた「旧街道サイクリング 旧東海道の旅」がサイクルスポーツさんで好評連載中です。

このレポートのレスポンスはとても良くて、日々グラベルロードのお問い合わせをいただいています。

現在の日本では本場アメリカのように長大なオフロードを駆け抜けるという走行スタイルはほとんど不可能なのが現状です。なのにグラベルロードが人気なのです!

なぜか?

それはどうしても情報が偏りがちな日本のサイクルスポーツマーケットでは、「ロードバイク」「レース」「トレーニング」「ケイデンス」「獲得標高」「パワー」などの速く走ることを目的としたプロダクトや数値的指標のみがフィーチャーされてしまい、元々の「自転車を乗って出かける」ということのハードルが高く感じられてしまう嫌いがありました。

そこにグラベルロードが登場したのですが、舗装路ではロードのようにシャカリキに走らなくてもいい、オフロード用の設計が低速での安定感を創出している、旅の装備を取り付けるボルト穴やダボ穴がたくさんついている、などなど旅バイクとしてのポテンシャルが非常に高い。しかし昔の旅用のバイクのように鈍重ではなく、むしろキリキリと走れる二律背反を成し遂げているバイクのため、その特性に気づいたユーザーの皆さんが続々と旅デビューしているからなのです。速く走ること以外に旅用としてのバイクを探しておられた需要層の方に見事にハマったのですね!

なので今回はパイロットイベントとしてグラベルロードのみによるサイクリングツアー を企画してみました。

タイトルはテンチョー井上の得意な旧街道を探査しながら走る知得型サイクリング「旧街道グラベルロードツアー」。ロードバイクでももちろん走れますが、やはり楽しみ方のベクトルや走行感覚、ペースを合わせないと面白くありません。よって今回ストラーダバイシクルズでグラベルロードをご購入いただいたお客様にシークレットでお声がけをしてご参加いただきました。

<サイクルスポーツ誌のシシャチョーさこやん、キャノンデールジャパン社の伊藤さんも参加>

それをサイクルスポーツの自転車事業部長&大阪市社長の迫田さん、通称「シシャチョーさこやん」にお話ししたところ急遽ツアーにご参加いただくことになりました。さらに旧東海道の旅では我々2人にバイクをサポートいただいているキャノンデールさんからもマーケティングマネージャーの伊藤さんもご参加いただくことに。

「旧街道サイクリング 旧東海道の旅」の主要メンバーが揃うことになり、あの旅の再現となりました。意図せずお客様にもその時の旅のワイワイと賑やかで街道を取材していた雰囲気を感じていただくことになったのです。
<旧街道の入り口には江戸時代の石碑が。旅気分をグッと高めてくれる。>

さて今回は滋賀県にある脇街道をコースに選定。東海道や中山道といった五街道は主要な街道ですが、その間を繋ぐ街道や地方に伸びる街道を「脇街道」と呼びました。ここはそのひとつです。

JRの駅からスタートし旧東海道を10キロほど進み、いよいよ今回の街道の分かれ道に着きました。この分かれ道を「追分(おいわけ)」と呼びます。何だか聞いたことありませんか?そうです。追分は全国各地にある地名です。つまり昔、追分と呼ばれたところは街道の分かれ道だったところが多いということです。旧街道の旅にはこうしたウンチクをお伝えしながら走るという「知識習得型」の旅なのです。

<街道の途中にはこうした石仏が祀られている。江戸時代のものが多い。>

<この石仏は1800年代のものだった>

また街道には写真のような石仏がたくさんあります。特に開発が進んでいない街道ではいまだに古いものを見ることができます。

旅の安全を祈念したもの、牛馬の守神である馬頭観音、牛頭観音などが有名です。中には行き倒れになった人や盗賊に襲われた人を祀ったものもあります。そんな話をしながら走るのがとても楽しいです。普段ロードバイクでガンガンとスピードを上げて走っておられるお客様からも「こんな走り方があるんや」「速く走ったら見過ごすものも見ることができる!」「街道旅の楽しさが少し分かった」と仰っておられたのが印象的でした。

<オフロード区間の歩道部分は担ぎで歩く>

舗装路をしばらく行って、ある集落に入り、なんでもない民家の角を突然曲がると突然に江戸時代のままの街道が姿を現します。突然に道の表情が変わるのも旧街道旅の面白さのひとつです。しかし道は自転車では到底乗れない山道。乗車はできない歩道なので担ぎで歩きます。昔もこうした旧街道での担ぎスタイルは存在しましたが、とにかく車重が重かったので一苦労だったのを覚えています。しかし現代のグラベルロードは軽い!誰一人根をあげることなく歩いていけました。

<担ぎ上げたところが峠。ここから林道区間を走る>


<軽トラックなどが走る林道区間ではグラベルロードの本領を発揮>

山道を延々と担ぎ上げた後はいよいよオフロード区間。グラベルロードの本領発揮です。そんなにスピードを上げられませんが、ダブルトラックの林道を気持ちよく走って下ります。途中で軽トラックのおじさんに「おお!楽しそうやね!」と声をかけられました。

楽しいグラベル区間はあっという間に終了。また舗装路区間に戻ります。普通のライドだと「オフロードじゃないとつまらない」になりますが、今回はあくまで「旅」モード。舗装路区間にも旅のエッセンスがたくさん存在しています。古い街並み、御堂、後世に曲げられ区画整備で直線化された道、その中にウネウネとくねる昔ながらの道。それらを解説しながら走るという乗り方が新鮮に感じていただけるようです。

そして古い宿場町に着きました。食事をするポイントがない道なので、皆さん持参したおにぎりやパンで補給をしました。今回は旅気分を味わうために、ご参加いただいたお客様がパーコレーターでコーヒーを沸かしてくださいました。皆さんへのふるまいコーヒー。美味しかったですね!

あえてムードを作り出すのも結構なことですね。それら全てを味わう旅です。

<伊勢道を表す道標>

そもそもこの街道はお伊勢参りのために使われた街道。したがって街道の辻のあちこちに「いせミち(ママ)」「いせみち」などと刻まれた道標がたくさん建てられています。これを見ることで正しい旧街道をトレースできていることがわかります。こうしたルートハンティング的な乗り方が楽しいのです。

<今回の終点である宿場町はアーケード街になっていた>

いよいよ本日の終点が近づいてきました。最後に訪れた宿場町は、今では商店街のアーケードになっています。全国を走っていても、もともと宿場町だったところがアーケード街に変わっているところが多いです。皆さんの地元にあるアーケード街もひょっとしたらそうかもしれません。一度調べてみられてはいかがでしょうか?

<アーケード街にある昔懐かしいお肉屋さんでコロッケを食す>

残念ながら現代のアーケード街はなかなかに経済状況が芳しくなく、「シャッター商店街」と化しているところも多いですね。このアーケード街もそうです。その中をバイクを押しながら歩きます。「栄枯盛衰」と申しますがこうしたリアルな一面も紹介しながら行くのも街道旅の魅力の一つになっています。

そんな時「俺、高校生の時、よくここでコロッケ食べたわ!」というお客様の声。

シャッター商店街の中でも営々と商売をなさっているお肉屋さんがありました。みんなでそのコロッケを食べることに。

「あぁ、懐かしい、高校生の時のまま!」。トレーニング的にズバッと走っていればまずここは訪れないでしょうし、気がつかないでしょう。

<旅の最後は近江鉄道のサイクルトレインで!>

さて今日のエピローグはサイクルトレイン!近江鉄道さんに事前連絡をしていたのでスムーズに載せていただきました。

このようにバイクをそのままに乗せられるサイクルトレイン。しかもスポーツバイクだけでなく、一般の買い物用自転車なども乗り込んでくるという、生活に密着したサイクルトレインでした!素晴らしい!この体験も皆さんには新鮮だったようです。

これも距離やスピードばかり気にしていたのでは味わえないものですね。

いかがですか?グラベルロードの楽しさをご堪能いただけたでしょうか?

次回はオープンイベントとして実施予定です!

この冬は暖冬ですからぜひグラベルロードで外を走り回りましょう!

<今回使用のバイク>

キャノンデール

トップストーンカーボンフォースeタップAXS。前例のない超軽量サスペンションシステム「Kingpin(キングピン)」を搭載した未だかつてないグラベルバイク。オンロードで快適な乗り心地を実現することはもちろん、オフロードでこれまで全てのロードバイクを凌駕する圧倒的性能を発揮する。

価格:59万5000円(税抜)

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