STRADABICYCLES -ストラーダバイシクルズ-

ストア情報

京都店:トライアスロンにおけるパワーメーター考察 by滋賀店店長の山本

先日、トライアスロンデビューを果たした滋賀店店長の山本。

 

先日のレポートでも記載していましたが、非常にバイクパートで有効に感じたのが「パワーメーターを用いた、体力(パワー)マネジメント」でした。
4.jpg
そもそも、私個人の意見としてパワーメーターとは「あくまでもトレーニング機材」であり、「自分を高める物」だと考えていました。
自分の閾値である「FTP」を基準とした出力をベースに様々なトレーニングプランを検討し、日々のトレーニングでその出力値を参考にしながら、自らを追い込む。
ローラー.jpg
これが私個人としてのパワーメーターの使い方でした。
ずいぶんと昔の話になりますが、パワーメーターを付けてレースに参加した際、「うわ!こんな高い数値が出てる!このままじゃ持たん。ヤバい・・・」と、「自分を高める機材」だったはずのものが「自分を抑制する機材」になってしまった。
そんな経験から、レースにおいては「記録(ログ)を取って解析はするけれど、レースの途中は見ない」というスタンスでした。

が!トライアスロンのバイクパートでパワーメーターを使用し、目から鱗が落ちました!!
ご存じの通り、トライアスロンは3種目の複合競技。
バイクの後にはランが待ち構えています。
私が初めてトライアスロンに参加するに当たり、一番重要視したのは「ゴールした時に全ての体力(パワー)を使い果たしている事」
つまり、「ランの途中で体力が無くなってもダメ、ゴール後に体力を余らせてもダメ」という、いわゆる「体力(パワー)マネジメント」が重要だったのです。
18802138081_bd12367e19_k.jpg
ちなみに私のFTPは現在、300w。
このFTPという値は簡単に言うと「1時間思いっきり走り切れる出力値」なのです。
今回のバイクの距離は40km。単純に言うと時速40kmで1時間。
ド平坦なので時速40kmは無理にしても大体1時間ちょいで走り切れると想定すると、「300w」を目標にペダルを踏み続ければ良い。
ですが、単純にこの値で走り続けると、次のランでは確実にガス欠になります。
って事で、今回、私が設定した出力値は「270w」
この値なら1時間走り切っても、ランへの余力も残せると踏んだんですね。
18613387839_21068a181b_k.jpg
で、その結果がコチラ・・・
5.png
スタートボタンを押す場所が遅かったので走行距離が短いですが、概ね予定通り1時間ちょっとで走り切っていますね。
何よりも注目したいのが「平均ワット数」が「273.6w」とほぼ予定通りだったと言う事。
最初の1周回は強め、しんどくなってきた途中の3周回目にはちょっと出力を下げたんですが、平均としてはターゲットの270w近くになっています。
私のFTPが300wですのでまだ270wから上げる事ができるんですが、ランを考えてちょっと落とし気味でバイクを終え、ランに入りました。
で!ランはどうだったかと言うと、
2.png
結果的に脚が攣る事もなく、目標としていたキロ5分を切った結果となりました!パチパチ~

上記のようなレース中のパワーマネジメント(コントロール)も重要ですが、それよりもっと重要なのは「この記録(ログ)を次に活かす」と言う事です。
トライアスロンのバイクコースは原則として平坦が多いのが特徴。つまり「同じようなコースレイアウトが多い」と言う事。
そして、ロードレースと異なり「スピードの強弱が少ない」。つまり「一定で踏み続ける」事が多い。
これを簡単に言うと「次のレースも、今回のレースとそんなに大きく運動強度が変わらない可能性が高い」から、「今回の記録(ログ)から出力値をプラス(マイナス)する事でペースのコントロールが、今回よりもしやすくなる」
具体的に言うと、私の場合、「270w」をターゲットにして走った結果、ランでは余裕があったと言う事。
つまり、次のレースの場合は「280w」をターゲットにする事でバイクもランもまだ伸ばせる余力がある、と言うのが、このデータから導き出せるという事です。
もちろん体調やコースレイアウトによって、全てがこの値に当てはまるわけではありませんが、指標としては非常に信頼できる値だと考えられます。
って事で、次のレースではバイクの目標値を280wに上げてみます。
さてさて、この結果がどうなることやら!?

いかがだったでしょうか?
ちょいと文字にするとややこしいですが、ご不明な点は山本までお尋ねくださいね(笑)
21.jpg
強くなるトレーニング機器としてのパワーメーターが、
レースペースをコントロールするペーサーになる。
 
自分のチカラをカタチにするパワーメーターだからこその使い方です!
LINEで送る
メールで送る