STRADABICYCLES -ストラーダバイシクルズ-

スタッフタイム

電動変速って、どうなの?~SHIMANO Di2の魅力~[スタッフ田中]

こんにちは!電動シフト2年目のスタッフ田中です。

所有するバイク4台の内、3台をSHIMANO Di2で組み上げております。
先日はDURA-ACE Di2の詳細をレビュー致しましたが、今回はDi2の魅力をこれでもか!とマニア田中目線でアピールさせて頂きます!

例によって熱が入りすぎて長文ですが、どうぞお読みください・・・(笑)

※この記事は2017年3月にアップしたものです

 


メリットはいろいろあるのですが、今回は4つに絞って詳しくお伝えします!

では、まずは私らしく「重量」から(笑)
結論から言うと、Di2のSTIレバーって、めちゃくちゃ軽いんです!!

ST-R9150

例えば通常のワイヤー式だと・・・※メーカーカタログ値を参照
・ST-5800 (105) 486g
・ST-6800 (機械式アルテグラ) 425g
・ST-R9100(機械式デュラエース) 365g
・Campagnolo SUPER RECORD  342g
・SRAM RED22   280g

それに対してDi2は・・・
・ST-6870 (アルテグラDi2)295g
・ST-R9150(デュラエースDi2)230g

特に電動デュラエースの軽さは群を抜いていますね。機械式最軽量のスラムREDを「50g」も下回ります。ハンドル周りの軽量化は操作性や乗り味にかなりの好影響を及ぼします!

ちなみに105からアップグレードすると、アルミハンドル1本分の軽量化!!

そして軽さに加え、ハンドルを押し返してくるシフトワイヤーがなくなることも相まって劇的にハンドリングが軽快に!ダンシングやコーナリングの際に、誰もが体感できるでしょう。

シフトワイヤーがなくなることによる前方投影面積の減少から、エアロダイナミクスも向上します。

バイクによっては、Di2を導入することで劇的に美しくなりますよ。(機械式の場合はケーブル外装となってしまう「SUPERSIX EVO」には特にオススメ。マシになるどころか、理想のワイヤールーティングに化けます)

 

 

2つ目の魅力は「ストレスフリーな変速」

変速はスイッチをクリックするだけ。レバーをググッと倒し込む必要がないので、億劫になりがちなフロント変速も全くストレスがありません。しかも機械式以上にスパッと決まります。

下ハンドルを握りながらでも難なく変速が出来、ブレーキレバーは横に倒れないので、同時にブレーキを引いてしまうといったことも起こり得ません。ブラケットも細いので、手の小さな女性にとっては絶大な安心感につながることでしょう。

とにかくストレスなくギアチェンジできるため、間違いなく機械式より頻繁に変速を活用するようになります。ギアチェンジを面倒がって、無理やり上ってしまうような坂などでも適切なギア比で走り続けられるので、疲労の軽減にも絶大な効果を発揮しますよ。

さらに、シンクロナイズドシフトを使えば、アウターロー・インナートップなどの極力使用しない方が良いギアを自動的に避けて変速してくれます。(マニュアル操作には、ワンタッチでいつでも切り替え可能です!)

 

3つ目の魅力は「あらゆるポジションから変速が可能」なこと。
「スプリンタースイッチ」、「サテライトスイッチ」と言う、オプションパーツをご存知でしょうか。
ハンドルのドロップ部に取り付け、下ハンドルを握りこんだまま変速出来る「スプリンタースイッチ」は、高速巡航やゴールスプリントで大きなアドバンテージになることは間違いありません。

「サテライトスイッチ」はハンドル上部に取り付け、リラックスしたポジションのまま変速できるので、ヒルクライムやロングライドにおいてもっともっと快適に速く走ることが出来ます。

私はスプリンタースイッチ、サテライトスイッチの両方を愛用していますが、正直全部のバイクに着けたいぐらい、このスイッチは魅力的です。

さらに、DURA-ACE Di2(9070、R9150)に於いては、ブラケット先端の「隠しスイッチ」で変速をすることも可能になりました。正式には「スイッチA」という部分。握り変える手間がまた一つ減って、さらに快適なライドに一役買ってくれます。※後に発表されたST-R8050(アルテグラDi2)、および油圧ブレーキかつ電動式変速レバーにも実装されました。

このスイッチAは、変速の際に握り方を変えざるを得ない機械式変速や、その他メーカーの電動変速に対しても大きなアドバンテージ。シッティングはもちろん、ブラケットを握りながらのダンシングでも「力を緩めずに変速できる唯一のコンポーネント」がDi2です。

機械式では限られた姿勢からしか変速が出来ませんがDi2では追加オプション次第で、どんなポジションからでも変速が可能になります。

4つ目の魅力は、「オートトリム」機能!!

他にも色々と魅力は挙げられますが、これは特にお伝えしたいDi2の美点です。

(インナー×ロー)

(インナー×トップ)

この2枚の写真、どちらもFDのプレートはチェーンに接触していません。・・・が、FDの操作は一切行っていません。この凄さ、分かりますか?

そもそも「トリム操作」とは何か、ご存知でしょうか?
機械式のSTIレバーには、押しても変速しない程度に数ミリだけフロントディレイラーが動き、アウター/インナーの中間の位置に移動させる機能があります。
これが、チェーンを斜めがけした際にフロントディレイラーとチェーンの接触を緩和するためのトリム機能。

・・・ですが、それがなかなかに面倒クサい!
バイクのチェーンラインによってそれが必要になるギア位置は様々ですが、ほとんどのバイクではストレスなく乗るためにトリム操作が必須です。アップダウンが多いコースだと結構頻繁に行うため、操作自体がストレスになる方も多いでしょう。

Di2では、このトリム操作を全て自動で行ってくれます。
チェーンがどのギアに掛かっているかをシステムが判断し、インナー・アウターそれぞれで3段回のトリムを行うのです。機械式のトリムはインナー・アウター2段階ずつですから、Di2ではさらに細かくトリムを行うことで、よりチェーンの脱落リスクと接触の不快感を低減出来ると言えます。

オートトリムは、もうこれだけでもDi2を使いたい!と思わせてくれるぐらい優秀すぎる機能。「今さら機械式には戻れない」とおっしゃる方が多い理由の一つでしょう。

その他にも↓↓↓
・変速速度やシンクロシフトのタイミングを、外出先でも自分好みにカスタマイズできるソフト&アプリ「E-TUBE」

・すべての変速用スイッチは、変速以外にサイクルコンピュータのページ送りにも使用可能

・GARMINなどのサイクルコンピュータでは、ギア位置、ギア比、バッテリー残量などが表示可能

・バッテリーを含めたトータル重量でも機械式より軽い

・ファームウェア更新で今後も新機能の追加が期待出来る(シンクロナイズドシフトもその一つでした)

・低重心で安定感と軽快さに貢献

・一度調整が決まれば変速がズレない(初期伸びがない)

ワイヤーの劣化による断線リスク、性能低下が一切ない

などなどの利点が満載です。

逆にデメリットとしては↓

・バッテリー残量の管理が必要(使い方次第で700km~2,000kmぐらい)

・枝などの引っ掛かりによる、断線リスクがある(ロードバイクでは通常発生しないでしょう・・・)

・機械式より高価である(機械式に対し、アルテグラで+8万円、デュラエースで+14万円)

正直これぐらいしか思い浮かびません。


私自身、主にバッテリー残量の管理が面倒であることを理由に電動を避けておりましたが、それ以上に大きすぎるメリットの数々に心打たれ、電動化を決意しました。
もし可能であれば、全てのバイクを電動化したい!
それほどまでに電動は快適でストレスなく、そして速さに直結するコンポーネントだと思います。

さあ、ここまで読んだら、きっとあなたはもうDi2が欲しくなっているはず!!
電動コンポが気になるという方はお気軽に田中にお尋ねください!見積もすぐ作りますよっ(笑)

この記事を書いたスタッフ

HIROKI TANAKA
フロアスタッフ 田中 宏樹
明るく朗らかな性格で常に元気に仕事をしているフロアスタッフ。
各メーカーのジオメトリーやサイズ、規格などに精通しており、それを諳んじるぐらいに記憶している。
元陸上部だったこともあり、高い心肺機能を有していることから、ヒルクライムのホビーレースで上位に食い込む実力がある。
とにかく時間があれば自転車に乗っている自称・他称「自転車バカ」。
イベントでは初めての方が安心して乗り出すための「デビューライド」や「モーニングライド」、
また平日休日問わずに行われる「トレーニングライド」など多岐にわたる。
LINEで送る
メールで送る