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スタッフタイムレポート

SDA王滝42km、総合優勝![スタッフ田中]

SELF-DISCOVERY ADVENTURE in OTAKI 通称「SDA王滝」は1000名以上の参加者を誇るオフロード界の一大イベント。
己の体とバイクひとつで王滝村の大自然を様々なトラブルやアクシデントを乗り越えてゴールを目指す、まさにセルフディスカバリーアドベンチャー。
MTB、グラベルバイクなどで120km/100km/42km/20kmの道のりに挑むチャレンジングなイベントに、お客様2人と共にスタッフ田中が参戦してきました!
今回はMTBの部42kmにエントリー。ヒルクライム大台ヶ原の1週間後なので、当初は出場するつもりはなかったのですが、エントリー締め切り直前に急遽出場することになりました。
SDA王滝の優勝経験者(グラベルの部42km、初代チャンピオン)であるスタッフ山本のアドバイスのもと、必要なアイテムを準備して臨みました。
特に役立ったのは標高と距離の分かるコースマップの一部で、トップチューブ上部の視界に入る場所に張り付けました。
バイクは、昨年春に購入したもののなかなか出番がなく、舗装路を10km走行しただけで新車同様のTREK SUPERCALIBER 9.8。
出発前日にシーラントの補充を行い、タイヤ空気圧、サスペンションの設定はTREKの推奨値にしました。いきなり本番でのシェイクダウンとなりましたが、安全に関する点検はバッチリ行っていたので、機材面ではそれほど不安はありませんでした。
2時間超のレースなのでボトルは念の為2本準備(中身は水で計1.3L程度)
トンネルはありませんが、必須装備品にあるライトなどはもちろん取り付けて臨みました。
前日は11時頃に出発して15時過ぎに現地入り。受付を済ませ、競技説明会をマジメに聞いてコースマップを再度しっかり確認しました。
道中のサービスエリアなどが大変混雑しており、結局ほとんどはコンビニで買ったパンばかり食べることになりましたが、現地で美味しいスパイスカレーを食べられました。
スタートラインはこんな感じ
その後会場を後にして、40分ほど車を走らせ宿へ。お客様の晩酌に付き合い、一緒にごはんを食べて9時前には自室へ戻り、30分ほどお風呂に浸かり就寝準備。今回は7時間は寝るぞ~と意気込んでいたのですが、一向に眠くならず、結局2時頃に寝て浅い眠りのまま4時前に起床。大台ケ原よりは気楽で緊張していないつもりだったのですが、イベント前はやっぱり寝られない不便な体です。
早めの朝食はパン3個で1100kcalぐらい。着替えてゆっくり準備しながら、明るんだ空の中会場へ出発。
7時にはスタートの場所取りが始まります。後方では1時間近く押し歩きになる(800人を超える100kmの部は特に)とのことだったので、前方に位置取り出来るよう開門と同時にダッシュ!
先頭から5列目を確保できました。上々でしょう。ここからレースまでは1時間あるので、バイクを使ったアップは出来ません。まあパレードランがかなり長いらしいから大丈夫、と開き直って車に戻り、補給食を食べたり、SNSに投稿したりしてレース開始を待ちます。
15分前、スタートセレモニー。前年の入賞者など名前が呼ばれ優先的に先頭に並ばれます。同カテゴリーの昨年優勝者も参加していると知り、一気に不安になります。みんな速そうに見えるのはどんな大会でも変わりませんね(笑)
コースはこんな感じ(昨年の35kmに対し今年は50km以上ある・・・)
8時、軽トラに引かれてパレードランがスタート。パレードランはゆっくりペースと聞いていたのですが、これが思ったよりも速くてビックリ!
MTBとグラベルが混走しているので前後左右と接触しないようポジションをキープするのがナーバスでした。
リアルスタートより前からセレクションがかかり、私は10-20番手ぐらいを維持。みんな楽そうに登っているように見え、入賞すら危ういんじゃないかとリアルスタート前から不安がよぎります。(一応優勝狙い)
そして、リアルスタートは突然にやってきました。え、今?というようなタイミング(スタートから7km付近)でスタートの合図のクラクションが鳴り響き、ペースアップしてダブルトラックの左側を一列で走行する形に。数百メートルは集団の様子を見ようと思い、8番手ぐらいを走行していましたが、3番手の選手が右に避けてペースアップ!そのアタックに乗っかる形で自分が追走。その時点で後ろとの差は数十メートル開いて、先頭は2人だけに。そのまましばらくは後ろに付かせてもらい、1km弱ほど走ったところで右から自分が先頭交代。長丁場なので無理のないペースで走っているつもり(心拍計を忘れて目安がない)でしたが、気づけば一人になっており後続は大きく離れていました。ですが、ところどころで入る下りでは、ちょっとずつ詰められているようで見通しの良い場所では100m以内に迫っている箇所が何度かありました。登りで築いた差を下りで守る、想定通りの展開になることを、この時点で確信しました。
サイコンの標高とコースマップを照らし合わせつつ大まかな現在地を把握し、残りの距離と体力のバランスを考えたペース配分を心がけました。
20km手前付近、見通しの良く長い平坦な直線(500m以上?)がありました。後続とはおそらく200-300mほど離れていたと思うのですが、ここが最後に後続を目視できたポイントでした。以降は何度も何度も後ろを振り返りましたが誰も追いついてくる気配はなく、自分のペースで走りました。
後半の登りの前にはボトルの水を400mlほど捨てて軽量化。1本目の半分ちょっとしか飲んでいなかったので最後まで足りるだろうと判断しました。
20kmの部の方を追い抜く際やコース案内のスタッフさん、カメラマンさんなどに声をかけながら、8割ぐらいの力で登り、無理しない程度に下りは攻めました。補給・給水ポイントでは必要なかったのでスルー。2年ほどMTBから離れていた為、スキル面での不安は少しありましたが、レースの中で感覚を取り戻し、最終的にはミスらしいミスもなく、1位でゴールすることが出来ました。
ゴールしてくるお客様を待ちつつ、優勝者インタビューを受けたり、2位の選手とレース展開を振り返ったりしていました。公式リザルトで完走タイム2時間30分4秒、2位の選手とは2分39秒差だったのですが、パンク1回でひっくり返る差なので運も味方してくれました。
同じMTBの部42kmに参加されたお客様は年代別で1位!最大のライバルになるかと思っていたのですが、今回は写真を撮ったりしつつ楽しみながら王滝を満喫されたそうです。
MTB 42kmの部、総合優勝!
自転車人生2度目の優勝。先週の大台ケ原に続く表彰台ですが、出走者348人の頂点に立つ気分は格別でした。
それにしても100km、120kmを完走された方には尊敬しかありません。あんな過酷な道で倍以上の距離を走るなんて信じられない・・・現時点では100kmを走り切れる自信は全くありませんが、いずれはチャレンジしてみたいです。自分の性格上、出るからにはある程度成績も追及したいですが(笑)
MTB・グラベルバイクの世界でもひと際チャレンジングなイベントであるSDA王滝。
この経験を活かしたバイクやカスタマイズの提案はお任せください!
ご興味がおありの方や今回エントリーが間に合わなかった方も、来年はぜひ一緒に走りましょう!

この記事を書いたスタッフ

HIROKI TANAKA
彦根店 店長 田中 宏樹
明るく朗らかな性格で常に元気に仕事をしているフロアスタッフ。
各メーカーのジオメトリーやサイズ、規格などに精通しており、それを諳んじるぐらいに記憶している。
元陸上部だったこともあり、高い心肺機能を有していることから、ヒルクライムのホビーレースで上位に食い込む実力がある。
とにかく時間があれば自転車に乗っている自称・他称「自転車バカ」。
イベントでは初めての方が安心して乗り出すための「デビューライド」や「モーニングライド」、
また平日休日問わずに行われる「トレーニングライド」など多岐にわたる。
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