STRADABICYCLES -ストラーダバイシクルズ-

スタッフタイム

ハンドル沼からの脱出!〜理想のハンドルを探しましょう〜[スタッフ田中]

伊吹山ヒルクライムまで、あと2週間!

とある理由により順調とは言えませんが、去年よりはトレーニングしている感のあるスタッフ田中です。

と、言うのも実はこの数ヶ月ハンドル探しの旅をしておりました。そのせいでトレーニングにも身が入らない「ハンドル沼」状態だったのですが、やっと全てのバイクで理想的なポジションが出来上がりました!

なので、今回はハンドルについてお話しします!

(もはや言うまでもないと思いますが、例によって長文です。)


私はこれまで15本以上のあらゆるメーカーのハンドルを使用し、ここ数年間はFSAのニューエルゴ形状を3台全てのロードバイクで愛用していました。

150mmの深いドロップ、短めのリーチ、フレアしたドロップの組み合わせは、どこを握っても手首が当たらないため、スプリント、高速巡航ともに下ハンドルがとにかく快適。下ハンドルの握りやすさなら、これ以上のものはなかなかないでしょう。その他、ステム~ブラケット部の落差、高剛性、軽量などがお気に入りポイントでした。

今回変えるに至った大きな理由は、以前紹介したDi2ジャンクションを内蔵するため。また、FSAのニューエルゴ(リーチ80mm)では120mmのステムを使っていながらブラケット部が近く、窮屈に感じてきたからです。

フレームを大きくすると落差が確保できなくなりますし、フレームサイズに対して長すぎるステムも見た目やハンドリング、剛性などに悪影響を与えます。そのためハンドルのリーチを伸ばすというアプローチが最適と判断しました。

 

つまり、私の理想としては、「①FSAのハンドルから全てにおいて妥協せず、Di2ジャンクション内蔵に対応し、出来ればリーチも伸ばしたい」・・・そんな夢のようなハンドルを探していましたが、それは意外にも呆気なく見つかりました。

それが今年の2月に購入したSUPERSIX EVO HI-MODで使用している「3T SUPERLEGGERA LTD」

昨年のモデルチェンジで軽量化されると共にリーチとドロップが伸び(R105mm/ D148mm)、従来のモデルより深いポジションを実現できる設計に。さらにDi2ジャンクションを内蔵できるハンドルの中で最軽量(166g)ながら剛性も必要十分に確保し、リーチ、ドロップ、フレアの3点もクリア。おお!これは期待出来そうな予感。

・・・とは言え、実走するまではあくまで机上の空論。実際に外で走ってみなければ分からないことが多いです。

ですので、走り出すまでは期待半分、不安半分。

組み上がって、いざ!シェイクダウンに走り出した瞬間・・・

 

 

電撃が走りました。自然と笑みが溢れる・・・どこを握っても、どんな走り方でもストレスがなく、余りにも快適で。それは全てのハンドルを過去のものにしてしまうような、圧倒的な好感触。もうね、好感触の暴力ですよ。好感触の暴力。

それが先月私に訪れた、「理想のハンドル」との出会いでした。


なので、年末にハンドル交換したばかりの「PINARELLO DOGMA F8」にも同じものをインストールするのは、時間の問題でした。結局私がハンドルに求めるのは、エアロでも見た目のかっこよさでもなく「ポジションが出せる」こと。

加えてこのハンドルは偶然にも高剛性、超軽量、Di2ジャンクション内装という、願わくば・・・の条件までも満たしていました。控えめに言って最高です。

合わせてサドルも気になっていたものに交換し、バーテープもホワイトに。サドルは「Prologo Dimention NACK」。数年前から流行のショートノーズサドルは、以前は合わなくて手放しました。ですが、高さや角度・前後位置を煮詰めることで、痛みがなく高いパワーも出せるポジションを出すことが出来ました。好感触の暴力その2。

バーテープは薄くて耐久性が高い「fi’zi:k Tempo マイクロテックス クラシック 2mm」。白いバーテープとサドルは、汚れが目立ちやすいことを理由にしばらく避けていましたが、やはり美しいですね。EVOで使用して感触の良かったニッセンのブレーキケーブルも組み付け、ハンドリングとブレーキ操作も理想を追求しました。好感触の暴力その3。

DOGMA F8については、見た目から機能に至るまで本当に何の妥協もない、理想を突き詰めた1台となりました。この悦びの前には、コストのことなんてどうでも良くなります・・・


そして、最も出番の多いCAAD12。実は、ちょっと前に似た形状のハンドルもいくつか試しましたが、下ハンドルを握った際の窮屈さが拭えず・・・フレア(下ハンドルの広がり)が快適性に大きく貢献することを発見。

こちらも同様のポジションが実現出来るよう、同シリーズのアルミハンドル「3T SUPERLEGGERA PRO」に変更。

重量は250gと、アルミとしては最軽量級。値段はアルミなのに「14,040円」と少々高額ですが、理想を追い求めると代替品がないんです・・・

ポジションのおかげか軽さのおかげか(おそらく両方)ダンシングでのハンドリングが軽快になりました。バーテープはこちらも「fi’zi:k Tempo マイクロテックス クラシック 2mm」

CAAD12もハンドル周辺を理想に近づけたことでストレスから開放され練習が楽しくなり、よりパワーも出せるようになったように思います。


まとめると、私がハンドルに求める条件は以下の6点です。

・それなりの剛性(明らかに撓まなければOK)

・なるべく軽量

・長いリーチ(100mm程度)

・深いドロップ(150mm程度)

・フレア有り

・Di2ジャンクション内装(Di2の場合)

私の場合、例のごとく消去法で機材を選びますので、上記の条件を全て満たすものは現時点で3Tの「SUPERLEGGERA」シリーズのみ。めちゃくちゃ軽かったとしても思うようにスプリントが出来ないとか、逆に剛性やエアロに優れていようと重かったりポジションが出せないとかは看過出来ません。「全てをこなせること」は大前提として、その上で何かが優れているなら、用途とバイクの性格に応じて慎重に選定します。

しかし数値だけでは測れないこともあるため、結局のところ最後は使用してみてのフィーリングです。理想に巡り合うまで冒険してみるしかない・・・それが「ハンドルの沼」です。(おかげでハンドルが6本余った状態)

まあコストこそ掛かりましたが、結果的にポジションも見直すことができ、ハンドルの重要性を再確認。試したすべてのハンドルは、自分が本当に求めるものを導き出す糧となり、理想とトコトン向き合う良いキッカケにになりました。自分に最適なポジションが分からない、という方は、まずはフィッティングがオススメです。理想の形状はその先で。

大きく乗り味が変えられるハンドル交換。好みは人それぞれですが、ピッタリとハマると「それ以外は有り得ない」、なんてこともあり非常に奥が深いです。

これを機にあなたも「理想のハンドル」について考えてみませんか?

各メーカーのリーチやドロップ、フレアの有無、そして重量や特徴を調べ上げました。

ハンドル交換をお考えなら、スタッフ田中までぜひ一度ご相談くださいね!

この記事を書いたスタッフ

HIROKI TANAKA
フロアスタッフ 田中 宏樹
明るく朗らかな性格で常に元気に仕事をしているフロアスタッフ。
各メーカーのジオメトリーやサイズ、規格などに精通しており、それを諳んじるぐらいに記憶している。
元陸上部だったこともあり、高い心肺機能を有していることから、ヒルクライムのホビーレースで上位に食い込む実力がある。
とにかく時間があれば自転車に乗っている自称・他称「自転車バカ」。
イベントでは初めての方が安心して乗り出すための「デビューライド」や「モーニングライド」、
また平日休日問わずに行われる「トレーニングライド」など多岐にわたる。
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